冬の王者オリオン星雲をAzgte経緯台を使って自動導入で電子観望した報告です。望遠鏡はニュートン反射13センチ焦点距離650ミリです。
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当サイトおすすめの初心者向け反射望遠鏡2機種です。
オリオン星雲を導入する【自動導入はDSO(銀河、星雲、星団)に必須】
DSO(銀河、星雲、星団)のなかでもっとも有名で美しい天体だと思います。眼視観測でもそれなりに見える数少ないというか、唯一といってもよい天体ではないでしょうか。
明るく大きい散光星雲です。しかも見つけやすい場所にあります。それだけに自動導入しなくても簡単に見つけることができます。
初心者のかたが自動導入を練習する格好の素材でしょう。練習とはいいながら最高の成果も得られるおすすめトレーニングテーマです。
AzgteP130n反射望遠鏡を使った設置、アライメント、導入までの報告です。ファインダーではなく標準付属のレッドドットポインターを使って観測しました。CMOSカメラは最安値のceres-cです。
オリオン座を見つけます【わかりやすい星座です】
電子観望したのは2024年1月29日でした。星座ソフトで出没時間と位置を調べてください。1月だと夕暮れには南の空に昇りだしています。
対角にリゲルとベテルギュースの1等星を持った4角形とその中に3個並んだ星を見つけてください。
目立つ星座なのでそれほど苦労はしないと思いますが、わからないときは星座アプリを開きスマホを空にかざしてアプリと見比べながら探してください。
三ツ星の下にある小さな三ッ星あります。こちらがターゲットです。この小三ツ星は猟師のオリオンが腰に下げている短剣のイメージになっています。
星座は季節によって見える時間が変わります。オリオン座は冬(12~2月)に観測しやすい星座になります。
設置からアライメント【水平を正確に出してください】
使用望遠鏡:スカイウォッチャー製13センチニュートン式反射望遠鏡、焦点距離650ミリ、F5。AzgteP130n自動導入式経緯台。
最初は眼視観測からはじめましょう、アイピースに25ミリを使用します。焦点距離が650ミリなので倍率が26倍です。低倍率で広い視野を確保します。望遠鏡で目標を探すときはできるだけ低倍率にして広い視界にしましょう。
設置の基本は水平を正確に出すことです。水準器の気泡管をみながら三脚の長さ調整で気泡を水準器の◎のなかに修めます。アバウトな気泡管の目盛りですができるだけ真ん中に入るようにします。
水平出しがアバウトだと自動導入の精度が悪くなります
スマホで望遠鏡の操作アプリSynScanProを使用します。ブライトスターアライメントでふたつの星を選択します。ひとつ目は1等星を指定してくるのでリゲルにしました。
ふたつ目は2等星も含んだ候補がたくさん出ますが自宅のベランダだと適当な星が見つかりません。不本意ながらこいぬ座の1等星ポルックスを選択しました。
実は自宅の庇が邪魔をしてポルックスは見えないのですが仕方ありません。(本当はこんなやり方はよくないのです)
Azgteのアライメント←アライメントはこちらの記事を参考にしてください
オリオン星雲は近くに1等星を持つ導入に優しいDSO(銀河、星雲、星団)です。できればリゲルをふたつ目のアライメント星にしたかったのですが仕方ありません。
ポルックスは見えないのですが導入ができた前提でアライメントを完了させます。ようするに視界の真ん中に追い込みをしていない状態です。
このあとはアプリに見たい天体の番号を入力するだけで望遠鏡が勝手に導入してくれます。そのはずです・・・難易度が低い天体なのでアライメント完了後すぐにオリオン星雲に向かいます。
オリオン星雲で導入技術を磨くようにしましょう。かっこうの練習台になります。
オリオン星雲導入完了【26倍の視界だとまず外れることはないでしょう】
アイピースは25ミリで26倍ですが、もちろん一発導入できました。けっこうズレていますが満足です。
視界の端には入っていたので見つけることができました。明るい星雲なので見逃すことはありません。ほかのDSO(銀河、星雲、星団)ではこうはいきません。
DSO(銀河、星雲、星団)が眼視ではっきり見えるのは少ないと思ってください。
アライメントは正確にするべきです。オリオン星雲は特別な存在だと思ってください。眼視でも見え方が素晴らしいのです。見落とすことなどありません。
満月でも確認できます。これは特別なことなのです。ほかのDSO(銀河、星雲、星団)で同じことを期待しないようにしてください。とにかく、しばらくオリオン星雲を眼視で楽しんでから電子観望にいきましょう。
オリオン星雲以外で明るいDSO(銀河、星雲、星団)はアンドロメダ銀河M31、球状星団M13とM22くらいです。
ceres-cで観るオリオン大星雲!【SharpCapで電子観望】
アイピースに変えてCMOSカメラを差し込みます。ceres-cで電子観望しましょう。差し込みはあまり深く入れないようにしてください。
P130n鏡筒はバックフォーカスが後ろにあるので余裕を持たせてください。差し込んだら電子観望の設定をします。
露出時間は0.5秒、ゲインは400に設定です。
ゲインについては周囲の外光をみて調整してください。
外光の影響が大きい時はゲインを下げたほうがよく見えることもあります。
- ピントを合わせます。星雲の形であわせるよりも暗い星を使って合わせるほうが簡単です。星の形がいちばん小さくなるようにハンドルを動かしてください。
- レイアウトを決めます。操作はアプリで動かします。ライブスタックの露出時間を設定します。4秒または2秒でも大丈夫です。ゲインは400のままにしました。
- 次にコントロールパネルのヒストグラムはデフォルトに戻してください。ツールバーのライブスタックをクリックするとスタック開始です。
ライブスタックに入るときは必ずコントロールパネルのヒストグラムはデフォルトに戻しましょう!
明るいDSO(銀河、星雲、星団)なので露出時間やゲインを変えて見え方の変化を楽しみましょう。ゲインをあげて大きな星雲の広がりを見るのも楽しいです。ゲインを下げることで中心のトラぺジウムという星を見るのも楽しいです。
明るい中心部が飽和してトラぺジウムが潰れて見えなくなるのを加減しながら自分のセンスで見え方を調整してください。オリオン星雲は電子観望のコツを掴む格好の素材です。
大きくて明るい星雲なので導入も簡単ですからいつでもチャレンジできます。ゲインと露出を変えてCMOSカメラの特徴を掴んでください。
馬頭星雲に挑戦【難易度はあがります】
馬頭星雲はゴジラを思わせる奇怪な姿をした星雲です。ぜひ自分で見たいと思っている方も多いと思いますが難易度は高い星雲です。
それは位置はわかりやすいのですが薄くて識別が困難なのです。それでもM42から向かうと導入で外すことはないと思います。
ceres-cで見るのはしんどいですね
とりあえず自動導入を信じて露出時間を4秒くらいしましょう。たぶんうっすらと見えてくると思います。
馬頭星雲の位置が判明したらレイアウトを決めましょう。露出時間、ゲインを悩みながらもっともよく見える数値を探します。
なかなか満足ができる見え方にたどり着くのは難しいと思いますが、これも電子観望の醍醐味のひとつです。
現実にはほとんど馬の頭はわかりません。PC画面でどうにか見つけられる程度です。
馬の頭が逆さに見えています。
ヒストグラムや設定をいろいろ変えてみたのですが…ceres-cではこれが限界なのでしょうか?
あまりの結果に翌日はCMOSカメラをuranus-cに変えて再挑戦しました。
ゲインを520にして露出時間は8秒です。
今回はふつうに馬が左を向いています。ceres-cより多少は見えてきました。
お手軽電子観望では長時間露出は難しいです。
ついでに燃える木と呼ばれる星雲画像もアップします。馬頭星雲のすぐ近くにあるNGC2024散光星雲になります。こちらも天文ファンに大人気の星雲です。
ゲイン500の露出j感は4秒です。
木が横倒しになっています。左が天で右が地面です。
なんとなく木に見えませんか?馬頭星雲よりははっきり写ります。
電子観望で天体写真に近いイメージで散光星雲を見るにはこのくらいの光度が必要なようです。M42の周辺はいろいろ観望対象があります。M42を基点にしてトライしてください。
ceres-cはセンサーが小さいため導入が困難です。さらに感度の問題から画面上で確認することも大変だと思いますがM42から向かえば導入ミスは考えずらいので修行と思って挑戦するのも面白いと思います。
ほかにもうさぎ座に球状星団M94があります。ちょっと地味ですがオリオン座のすぐ真下にあるので導入しやすいですよ。
オオリオン星雲は眼視でも導入できます。そのほうが楽かも・・・
電子観望ブログなのでアライメントから説明してきました。実際のところオリオン星雲を眼視で見るだけなら自動導入しなくても導入できます。
望遠鏡を縦の小三ツ星の真ん中に向ければそこに見えます。もちろん低倍率30倍前後にしてください。ファインダーがあればすぐにわかります。
眼視観測でも楽しめますよ!
5倍の双眼鏡でも確認できる明るい天体ですからアライメントが面倒なときは、そのまま望遠鏡を向けるだけで見ることができます。
今回は導入の修行ということなので、ぜひアライメントから練習して電子観望してください。
超絶重要!天体望遠鏡の選び方←望遠鏡の選び方の記事はこちらです。
天体望遠鏡の選び方・おとな編←大人の望遠鏡の選び方の記事はこちらです。
望遠鏡の選び方・経緯台vs赤道儀←こちらの記事も参考にしてください。
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