紡錘銀河NGC891をuranusu-cで電子観望した画像です。望遠鏡はドブソニアンDOBGOTO12【ニュートン反射30cmです】を使い自宅の庭からした電子観望のスクリーンショットです。露出は4秒と8秒にしてサイズを各2種類の計4枚アップしました。
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秋の夜長は庭から天体観測・電子観望でNGCを狙え!
11月9日は秋も深まってきましたが意外と気温もあり天体観測しやすい夜でした。
遠出はせずに自宅の庭にドブソニアン30cmを出して土星の眼視観測からはじめました。
土星の観測もそろそろ終盤にかかってきました。観測をはじめるとすでに南中にかかっており好条件のはずですが大気の揺らぎはけっこう気になります。
望遠鏡の倍率は主鏡・対物レンズの焦点距離÷アイピースの焦点距離です!
4ミリのアイピースと2倍バローの組み合わせにすると750倍になります。上限倍率を超えており光度は少し暗いのですが眼視観測に不足はありません。
しかしピントの合わせが難しくそのうえ大気の状態がそれほど良くはないので土星像が揺らいでいます。
リングもかなり薄くなり見栄えもあまりよくありません。すぐに飽きてしまいました。
冬季は高倍率の観測が難しくなる季節です!
750倍まで拡大すると安定した見え方の日は少ないですね。じっくりと観測を続けて大気の落ち着く瞬間を待つ姿勢が必要です。
これからは偏西風の影響で高倍率の天体観測は厳しくなっていきます。高倍率で惑星を観測する方は、天気の良い日は時間をかけて根気よく大気が落ち着くのを待って観測するようにしてください。
電子観望派の私は早々に諦めました。
天体観測に寒さは大敵ですが大気の不安定は高倍率でする天体観測にも影響が大です。快晴の夜でもシーイングが悪いと100倍でもかなりの影響が出ます。グラグラしている惑星を見続けるのはかなりの忍耐です。そのてん電子観望はいいですよ部屋の中でPC画面見てますから。
とりあえずアンドロメダ銀河M31を眼視する
電子観望にいくまえに眼視観測でM31とM33の銀河を観測しました。とくに感想はありません。
自宅は地方都市の住宅街です。特別に光害で空が煌々と輝いているわけではありません。
天頂あたりは4等星も見えます。さすがに高度がさがると室内照明や街灯の影響を受けますが、なんとかDSO(銀河、星雲、星団)を観測できるレベルだと思います。
M33なんかほとんど見えないよ
この日もそんな感じです。そしてアンドロメダM31もさんかく座M33銀河も見えるのは見えるのですがそれだけです。
その巨大で複雑な構造を知っているだけに残念です。もうちょっと見えたらいいのにといつも思います。
そう思いつつ電子観望に切り替えました。CMOSカメラはuranusu-cにします。
アンドロメダ座紡錘形銀河NGC891【エッジオン銀河】
紡錘形とかエッジオンとか呼ばれる銀河です。NGC銀河のなかではかなり有名で、この銀河の天体写真はよく見かけます。
渦を巻く銀河を真横から見ている感じです。この手の銀河はいくつかありますがその中でも大きくて美しい銀河です。
- アンドロメダ座にあります
- 10.8等級
- 見かけの大きさ13′.5 × 2′.5
眼視では見えなかったのですが面倒なのでuranusu-cをつないで電子観望に切り替えました。
こんな感じですが当日30cmの望遠鏡では見えませんでした。実際には見えると思うのですがうまく導入できなかったようです。
案の定画面には入っていませんでした。原因不明です。M31とM33は問題なく導入できたのですが・・・
たぶん30cmあれば眼視でも少しは見えると思いますよ。紡錘形が判るとは思えないのですが…
適当に周辺を掃天していたら無事に導入出来ました。庭から天体観測だとこのあたり心の余裕があります。
これが遠征だとそういうわけにはいきません。かなりイラついた観測になります。
人の心は微妙なものだとつくづく思います。
NGC891銀河、露出は4秒、ゲインは528
スタック枚数は65枚です。下側に少し写野回転が見えてます。
uranusu-cはこのように横長の画角になっています。この画像は全角です。
薄くて細長い全体像が入り、しかも構造も少しわかる理想的な銀河ではないでしょうか。
uranusu-cの特徴はとにかくノイズが少ないです。画質が滑らかできめが細かい画像です。
銀河をわける暗黒帯がうねっているところがわかります。なんとなく構造が見えていると嬉しくなるのです。
スタック枚数86枚です。拡大すると暗黒帯が良く見えてきます。
画像の大きさを変えながら自分のお気に入りの画像を探すのも電子観望ならではのお楽しみです。
拡大すると写野回転は入らなくなりました。すこしグリーンが強いのですが当日はどうにもならなかったです。
このあたりuranusu-cの微妙なところです。グリーン色は出ない日もあります。
NGC891銀河、露出は8秒、ゲインは528【露出を倍にしました】
ゲインは528でそのままにして露出を8秒にした画像です。スタックは26枚。写野回転がかなり出たのでスタックは少なめです。
それでも元の画質が悪くないせいかそれほど粗さは出ません。ヒストグラムの調整でバックがかなり明るくなっています。
露出を伸ばしてヒストグラムで弱い光を潰さないようにしたので銀河周辺の光も残っているように思うのですがどうでしょう?
この時点でかなり寒さが気になりだしてきました。根気が薄れてきました。
これも自宅でする天体観測によくある現象です。遠征時のような根性が持続しません。
露出8秒の拡大した画像です。全体的に4秒露出よりはっきりしていると思います。
露出をもっと長くして詳細を見たいところですが経緯台での自動追尾と観測地の市街地を考えるとこれ以上はどうなのかな~
正面から銀河の渦巻き構造を観察するのも楽しいのですが、エッジオンで暗黒帯の不規則な波うつところを観察するのも楽しいです。
NGC891はけっこうサイズの大きな銀河なので楽しめます。
小口径でもけっこう見えてきます。ぜひ電子観望でおすすめしたい銀河です。
本日のまとめ【エッジオン銀河はカッコイイ】
紡錘形エッジオン銀河はそんなにたくさんあるわけではないのですが見ごたえあります。シュッとして横に長い銀河を画面で見ていると楽しくなってきます。
他にはおとめ座M104ソンブレロ銀河とか、かみのけ座NGC4565銀河などでしょうか。私のいちばんおすすめはNGC4565銀河です。春が待ち遠しいです。
こんかいはまだ夜でも気温が高かったので庭で観測していました。これからドンドン寒くなるので室内での電子観望中心の天体観測になります。
電子観望は寒がりには有難い天体観測の方法です。
銀河や星雲の形を見るには電子観望です。初心者用の望遠鏡でも自動導入自動追尾機能付きであれば難しいものではありません。全天には無数といってよいほど不思議な形状のDSO(銀河、星雲、星団)があります。ひとつの天体にこだわってもいいし、次から次へと新規開拓しても良し。楽しみ方も無数です。
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