【ベランダ天文台】お気楽天体観測の実態

ベランダ天文台

2階の小さなベランダで天体観測をしています。いろいろ制約があって不自由なのですが冬季や夏季に室内からする電子観望が快適でやめられません。天体観測としては邪道なのでしょうが親父の嗜みとしてはなかなかいいもんです。

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天体観測の本流は自然の中ですることなのでしょうが‥

天体観測は空の暗いところでしたほうが楽しいです。街中では街灯や外に漏れた室内照明で夜空が明るくなり星が見えにくくなるからです。

月や惑星のように明るい天体は影響が少ないのですがDSO(銀河、星雲、星団)と呼ばれる天体は空が暗くないと観測が難しくなります。

我が家のベランダ天文台を紹介

自宅での天体観測の方法として望遠鏡を庭に設置して観測する方法とベランダから観測する方法があります。

庭から観測するときは制約があるといいながらも観測できる範囲が大きいのがメリットです。

ベランダ天文台はベランダの構造が大きく作用します。巨大なベランダであれば2階から快適な天体観測が可能でしょう。うちは違います。

庭で天体観測するときでも影響するのは照明などの人工光だけではありません。建物自体が空をふさいで観測できる範囲が限られることもあります。

限られた環境でも楽しめるベランダ天文台

星空を見上げるたびに、「もっと気軽に天体観測を楽しめたら」と思ったことはありませんか?私の住む地方都市の住宅街では、人工の光が多く、満天の星空とはいきません。

それでも、試行錯誤を重ねながら自宅のベランダに望遠鏡を設置し、電子観望を楽しんでいます。今回は、そんな私の“ベランダ天文台”を紹介したいと思います。

設置環境と観測条件

私の家は2階建ての戸建て住宅で、南向きのベランダを観測拠点にしています。ベランダの広さは奥行き約60センチと少なく望遠鏡の三脚を目いっぱい短くしないと設置できません。

横幅約3メートル。手すりが壁状になっており、床から約113センチの高さまで視界が遮られます。

南側には向かいの屋根があり、地平線までは見えませんが、南中時のさそり座はどうにか観測可能です。西側は比較的開けていますが、近隣の室内灯の影響で光害が多く、東側は隣家が迫っているため視界が限られます。

天頂方向は庇が邪魔になり見えませんが、天頂近くの星であれば3〜4等星まで確認できます。北側は自家のためまったく観測不可能です。

ベランダ天文台で使う観測機材の紹介【反射望遠鏡とCMOSカメラ】

ニュートン式反射望遠鏡口径130ミリ焦点距離650ミリ(F5)自動導入自動追尾式経緯台Azgte
倍率163×・65×・26×最高325×(バロー3×使用)単三乾電池8本で駆動(電池は別売り)光学ファインダーに変えてます口径50×8倍
極限等級12.4等集光力345倍初心者向けの望遠鏡ですアリガタ接続

反射鏡は放物面鏡です。自動導入経緯台なので初心者には扱いやすい望遠鏡になっています。

性能はいいですよ。325倍で土星を観測してもよく見えます。【この機種はすでに廃盤になっています】

もちろん光軸調整は必須です

品名ceres-curanus-c
CMOSセンサーSony IMX224(カラー)Sony IMX585(カラー)
センサーサイズ 1/3型(4.9×3.7mm)1/1.2型(11.2×6.3mm)
解像度1304×976(127万画素)3856×2186(840万画素)
ピクセルサイズ3.75μm(ピクセルサイズが大きいので
感度いいですよ)
2.9μm

CMOSカメラceres-c【安いくせに侮れない感度です】

センサーの位置が望遠鏡のバックフォーカスから外れることが少なく、ほとんどの望遠鏡で使用できます。

とにかく外観が小さくて軽く望遠鏡の接眼部に負担をかけません。

CMOSカメラuranus-c【ノイズは圧倒的に少ない】

私が現在メインで使用しているCMOSカメラです。ceres-cよりもセンサーサイズが大きく画質も向上しています。

少し価格はあがりますがノイズが少なく取り扱いは格段に良くなります。

工夫して望遠鏡を設置する

限られたスペースでの設置には工夫が必要でした。まず、視界を確保するために、コンクリートブロックを3つ横倒しに並べ、その上に三脚を設置。

これにより10センチほどかさ上げし、手すりの影響を少なくしました。また、ベランダの床は完全に水平ではないため、三脚の下にベニヤ板の端切れを敷き、水平を調整しています。

アライメントはいつも大変です!

苦労するのはアライメント(位置合わせ)です。電子観望では望遠鏡の自動導入機能を使用するため、アライメントが不可欠。

通常は2つの基準星を導入して設定しますが、ベランダの狭い視界では候補となる星が限られ、選定に苦労します。星図アプリを活用しながら、見える範囲内で最適な星を選び、何度も試行錯誤を重ねてきました。

自動導入の望遠鏡にはアライメントは必須です。2個の基準星を記憶させることで望遠鏡に自分の位置を認識させます。基準星はアプリから指定されます。

ベランダ天文台の制限!

ほぼ真南に向いたベランダに無理やり設置しているおかげで南から東に向かった空は観測できますが反対の西の空は望遠鏡を覗くことはほぼ不可能です。ベランダの外に出ないと望遠鏡を覗くことはできません。【屈折望遠鏡はそれほど影響ないですよ】

眼視観測は無理ですが電子観望は関係ありません。それでもアライメントの導入星の位置が西寄りになると苦労します。それはよくあります。

どんな天体が見えるのか

観測可能な範囲が限られているとはいえ、工夫次第でさまざまな天体を楽しめます。オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオン、わし座のアルタイルなどは庇にギリギリですがどうにか捉えることができます。

夏のいて座からさそり座にかかる天の川に広がる散光星雲は見ごたえがあります。干潟星雲(M8)、オメガ星雲(M17)、三裂星雲(M20)、わし星雲(M16)などは電子観望の魅力を存分に味わえる天体です。【眼視観測では薄っすら見えるくらいです】

また、銀河の観測も楽しみのひとつ。M(南の回転花火銀河)やM101(ソンブレロ銀河)、M83(南の回転花火銀河)、NGC253ちょうこくしつ座系外銀河などを観測すると、宇宙の広がりを実感できます。

電子観望なら、都市部の光害下でも比較的鮮明に銀河の形状を捉えることが可能です。

残念ながら天頂や北天のメジャーなメシエ天体はまったく見えません。しし座やかみのけ座にある春の銀河群もほとんど無理です。それでもおとめ座はカバーできます。

電子観望の楽しみ方【部屋の中から快適観測】

私の観測スタイルは、望遠鏡をベランダに設置し、CMOSカメラを装着して電子観望を行う方法です。

パソコンは室内に置き、望遠鏡とは5メートルのUSBケーブルで接続。Wi-Fiを利用して室内から望遠鏡を操作し、見たい天体を導入したらパソコンの画面に映し出します。

気に入った天体はスクリーンショットで保存し、後でじっくり観察。もちろん画像処理を施し、より美しく仕上げることもできます。

寒い冬や暑い夏でも室内で快適に観測できるのは、電子観望ならではのメリットです。

まとめ:限られた環境でも楽しめる!

自宅のベランダという狭い環境でも、工夫次第で天体観測や電子観望を十分に楽しむことができます。

確かに視界の制限や光害の影響はありますが、それを乗り越えて望遠鏡を設置し、宇宙の神秘に触れる時間は格別です。

「自宅にいながら天体観測を楽しみたい」「電子観望に興味があるけれど、設置場所に悩んでいる」という方は、ぜひ自分なりの“ベランダ天文台”を作ってみてください。

夜空を見上げる楽しみが、きっと日常の中に新たなワクワクをもたらしてくれるはずです。