電子観望遠征記2024年4月北天の銀河たち【ceresとuranus比較】

電子観望遠征記2024年4月

4月10日と12日に天候にも恵まれ月齢も若かったので遠征に出ました。自宅からは40分弱の山間部ですが、人工灯のない天体観測にはかなり良い環境です。夜間はさすがに冷え込みますので、ほとんど車内での電子観望になりました。

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市街地での天体観測はストレスとの戦い!

地方都市で夜空がネオンの光で1等星以外見えないといった悪条件ではありませんが、それでも眼視で確認ができるのは3等星まで、といったところでの電子観望はけっこうストレスです。

私が遠征に行く場所は自宅から20キロくらいの山間部です。クルマを走らせると35分といったところです。周囲に人工灯は見当たらず天の川も見える、天体観測にはそこそこ恵まれた環境だと思います。

クルマに13センチ反射と30センチドブソニアンを積み込んでの隔日の遠征になりました。テーマは北天にある春の大物銀河を電子観望です。

ニュートン反射13センチAzgteP130N【廃盤】でする電子観望

4月の夜はけっこう冷え込みます。設置もそこそこにアライメントに入りました。ぎょしゃ座カペラと北極星でアライメントは完了させました。

このとき最初のアライメント星カペラから2番目のアライメント星の北極星に向かったところ、かなり精度が悪かったのですが寒さに負けてそのまま観測に入りました。

結局これが導入に苦労する結果になりましたが学習能力がないので、次の日も同じように導入精度の低さに悩まされながらの電子観望となりました。

使用機材:天体望遠鏡ニュートン式反射・口径13センチ焦点距離650ミリF5、Azgte自動導入自動追尾機能付き経緯台【入門用初心者向け望遠鏡です】

CMOSカメラはceres-cとuranus-cを使いました。ceresにはレデューサーを装着しています。0.7×くらいの画角になっています。【若干画角が大きくなっています】

おおぐま座M81系外銀河【ボーデの銀河】CMOSカメラceres-c

星座種類メシエ番号等級観測日露出ゲインスタック枚数場所
おおぐま銀河81 ボーデの銀河6.942024.04.104.0557100枚遠征先山間部

導入は外れですが周辺を探してすぐに見つけることができました。下側のズレは写野回転です。渦巻きがあまり出ていません。寒いものだから集中力を欠いています。

うまく渦の回転が見えると大きくて本当に美しい銀河だと思います。

おおぐま座M81系外銀河【ボーデの銀河】CMOSカメラuranus-c

星座種類メシエ番号等級観測日露出ゲインスタック枚数場所
おおぐま銀河81 ボーデの銀河6.942024.04.124.055490枚遠征先山間部

翌日の12日にuranus-cで電子観望しました。銀河の回転が良くわかります。自宅ではここまではっきり出ません。遠征の甲斐がありました。

比較するとceres-cよりかなりはっきりと渦が出ていますが同条件ではないので単純にuranus-cのほうが性能が良いとは断定できません。

しかし確実に言えるのはアンプグロー(画面の端の発光ノイズ)の処理に関してはuranus-cが優れています。

アンプグローはセンサーなど電子パーツの発熱からくるノイズです。uranusはソフト上で目立たなくする処理ができてます。

りょうけん座系外銀河M51【親子銀河】CMOSカメラceres-c

星座種類メシエ番号等級観測日露出ゲインスタック枚数場所
りょうけん銀河51 親子銀河8.42024.04.104.055775枚遠征先山間部

このときはまだ外で観測していました。寒かったです。M81よりも写りが良くなっているような気がしますがどうでしょう?

ライブスタックをかける前は0.5秒露出の画面で天体をさがします。このときの画面の明るさを間違えるとM51のような明るい銀河でも見落とすことがあります。

ライブスタック前に0.5秒か1.0秒で天体を探すのですが、このときの画面の調整を掴む必要があります。暗い天体は明るすぎても暗すぎても画面から探し出すのに苦労します。最初はメシエ天体のなかでも明るい天体を導入するようにした方が見つけやすいと思います。

りょうけん座系外銀河M51【親子銀河】CMOSカメラuranus-c

星座種類メシエ番号等級観測日露出ゲインスタック枚数場所
りょうけん銀河51 親子銀河8.42024.04.124.055475枚遠征先山間部
星座種類メシエ番号等級観測日露出ゲインスタック枚数場所
りょうけん銀河51 親子銀河8.42024.04.128.055423枚遠征先山間部

ふだんは露出時間を4秒にしているのですが気まぐれに8秒露出にしました。長い露出時間のほうが良く出ていますね。

露出時間を伸ばすと風や振動の影響をうけやすくなります。12日は良い条件でした。これからは遠征して光害環境の少ないところでは露出時間を8秒にするべきのようです。

ceresと比較すると画面の下側のアンプグローノイズの発光が違います。

りょうけん座系外銀河M63【ひまわり銀河】CMOSカメラceres-c

星座種類メシエ番号等級観測日露出ゲインスタック枚数場所
りょうけん銀河63 ひまわり銀河9.32024.04.104.055780枚遠征先山間部

銀河の中心部はけっこうよく見えているのですが周辺が良くないですね。広がりがわかりません。

ヒストグラムを調整して周辺部をもっと出すようにするべきですね。

りょうけん座系外銀河M63【ひまわり銀河】CMOSカメラuranus-c

星座種類メシエ番号等級観測日露出ゲインスタック枚数場所
りょうけん銀河63 ひまわり銀河9.32024.04.124.055469枚遠征先山間部

M63ひまわり銀河でceresとuranusを比べてみるとceresのほうが良く写っているように見えますが、天候やヒストグラムの調整で単純な比較はできません。しかしノイズに関しては間違いなくuranusに軍配があがります。

アライメントは真面目にやりましょう!

2日間の遠征のまとめです。2日間とも適当なセッティングで導入に苦労しました。どちらもM81から観測に入りましたがその時点で視野に入っていませんでした。

そのあとは凄まじいズレのなかで探し出しました。M51もM63も探し出すのに10分はかかっていたように思います。アライメント星の選択と水平出しで手を抜いていたので仕方ありません。

Azgt経緯台は慎重にセッティングをしないと余分な苦労をすることになります。寒いからと手を抜かないようにしましょう。

ceres-cのノイズが目立ちますが古い機種なので仕方ありません。CMOSカメラの進化は早く現行機種であるuranusはアンプグローと呼ばれる電気発熱はかなり抑えられています。しかし感度についてはそこまでの優位性は感じないのですがどうでしょう?

電子観望については下の3記事を参考にしてください。

必見!最新の天体観測は【電子観望】だ。

【電子観望】ざっくり説明(予算も含む)

最安値CMOSカメラceres-c(オリオン星雲見えます)とuranus-c

天体望遠鏡については下の記事を参考にしてください。

初心者におすすめの天体望遠鏡

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