電子観望の悩ましい課題であるノイズについて語っている記事です。最新のCMOSカメラはアンプグロー対策がしっかりできていますがceres-cは未対策です。画像の見栄えでかなり差があります。
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ceres-cはノイズが多いCMOSカメラです。
【電子観望】するといろいろな苦労が付いてきますがその中でもノイズの問題はやっかいです。
最近の新しい機種はノイズ対策がしっかりできているようであまり目立たなくなってきましたがそれでも完ぺきとはほど遠い性能です。
ましてCeres-Cは安価の上に比較的初期の製品でもあり、出るときはかなり派手に出てくれます。
全体的にざらついた感じがするときは、まだスタックを重ねれば抑えることもできますが画面の一部に明るいノイズが出ているときはどうしようもありません。
画角が小さいのでトリミングを自在にする余裕がないのも辛いところです。
私はこの辺りはほとんど見て見ぬふりで済ませていますが、対策方法もあるようです。
ただヒストグラムで調整をするのは限界がありますので、ほどほどで諦めるようにしてください。
ライブスタックの枚数でノイズを目立たなくする
ライブスタックは1枚では目立つ画質の粗さを枚数を重ねることで整えて見やすくしてくれます。下の5枚の画像をスタック枚数を増やして画質がどのように変化していくのか調べたものです。
M101銀河を露出時間4秒ゲインは544のすべて同条件で枚数を重ねてあります。CMOSカメラはuranus-cです。
スタック10枚です。画質が粗くノイズが目立ちます。
スタック30枚です。
スタック50枚です。
スタック70枚です。
スタック90枚です。重ねる枚数が増えていくと画質は少しずつ向上しています。10枚スタックから30枚スタックは明らかにノイズが減少しているのがわかります。
そのあとも20枚ずつスタック枚数を増やしています。違いは判りずらいと思いますがよく見ると画質は滑らかになっています。
アンプグローノイズ【ceres-cは激しく出ます】
ceres-cは開発が古い製品のせいかアンプグローの対策がありません。どうしても周辺に激しく出てきます。
uranus-c以降の製品は対策ソフトが入っておりアンプグローに関しては気になることが少なくなりました。
ceres-cは受け入れて使用するしかない状態です。画像処理ソフトで後日処理するしかないのではないでしょうか。
トリミングで周辺のノイズはカットする
お気軽電子観望はおおらかな気持ちでやることがいちばんです。そして対策とは言えないような対策ですが、【電子観望】の対象を画角の中心ではなくノイズから離れたところに置くことで最終的にはトリミングで切り落とす荒療治が手っ取り早いと思います。
画像処理を駆使した対策につきましては私に知識がないので、お伝え出来ないのですが、まずは天体が見えればラッキーとそんな感じでスタートされるとよいと思います。
細部にこだわられる方は機材全体と画像処理のノウハウも研究されると満足のいく成果を上げることができるようです。
決して対策ができないのではありません。どんどん研究を重ねてお気軽【電子観望】にとどまらずに天体写真の深みにまで突き進んでください。
実際、気に入った天体を【電子観望】すると、さらにもっとよく見たいという気持ちが高まってきます。
私のささやかな経験でも春の代表的な銀河たち。M51、M63、M81、M101などの渦巻き銀河は、どれだけ見ても見飽きることのない、ありえないような姿をしています。安価な機材でも簡単に【電子観望】で確認することができます。
当然、それで満足できるものではありません。天文機材の見直し、画像処理の研究、やれることはいくらでもあるのです。ぜひ【電子観望】の世界に片足を入れてみてください。